「野々市市と能美市、どちらで物件を探すか迷っている」「金沢市と比べた価格差が知りたい」「子育て世帯にとってどちらが住みやすいのか」——この記事は、そうした疑問を持ちながら石川県南部エリアで土地・住宅・賃貸物件を探している方に向けて書いています。

能美市と野々市市は金沢市の南側に隣接するベッドタウンですが、価格水準・交通利便性・生活施設の充実度は大きく異なります。本記事では国土交通省 不動産情報ライブラリAPIの石川県取引統計(2021年Q4〜2026年Q1)を用いた価格データと、現地・Web調査で得た生活情報を組み合わせて、物件探しに役立つ情報を整理します。


全国・石川県の市況概況

全国の不動産価格指数(住宅総合・2010年=100)は2025年に144.7と、2010年比で約45%上昇しています。資材費・人件費の高騰と低金利環境が長期的な価格上昇を支えてきました。

住宅総合指数(全国・2010=100) 住宅地変化率(全国)
2020年 113.9 −0.7%
2021年 120.7 −0.5%
2022年 130.9 +0.1%
2023年 134.8 +0.7%
2024年 138.6 +0.9%
2025年 144.7

出典: 国土交通省 不動産価格指数(月次)

石川県では金沢市を中心とする都市圏が地価・賃料をリードしており、野々市市・能美市はその周辺需要を受け取るエリアです。2024年1月1日に発生した能登半島地震(最大震度7)は能登半島エリアを中心に甚大な被害をもたらしましたが、震源から離れた野々市市・能美市の建物被害は限定的でした。ただし、石川県全体の市場心理への影響が一定期間続いた可能性はあります。


野々市市——金沢に最も近いコンパクト都市

エリア概要

野々市市は2011年に野々市町から市制施行した石川県最小の市(面積約13.5km²)です。金沢市の西南側に直接隣接し、石川県内で人口密度が最も高い自治体の一つです。2020年国勢調査時点の人口は約57,238人で、過去5回連続の増加を記録しています。

金沢工業大学(扇が丘7番地1、在籍学生数約7,400人)が市内に立地しており、大学関連の住宅需要が通年安定しているのが特徴です。また石川県立大学も市内(末松)に位置し、文教都市としての側面が価格水準を下支えしています。

交通アクセス

鉄道:

  • IRいしかわ鉄道線 野々市駅 — 金沢駅まで7〜8分(運賃230円程度)。2024年3月の北陸新幹線敦賀延伸に伴いJR北陸本線がIRいしかわ鉄道に転換されました。
  • 北陸鉄道石川線 野々市工大前駅・押野駅・馬替駅 — 鶴来・白山比咩神社方面および金沢市内(野町方面)へのアクセス。野々市工大前駅の隣接地には金沢工業大学・国際高等専門学校があります。

バス:

  • 市内循環コミュニティバス「のっティ」と補完的なシャトルバス「のんキー」を運行(ののいちバス株式会社)。IRいしかわ鉄道 野々市駅・北陸鉄道各駅と市内主要施設を接続しています。
  • 北陸鉄道バスも市内を経由し、金沢市中心部へのアクセスをカバーしています。

道路:

  • 国道8号線(金沢方面・小松・福井方面)が市の南縁を通過
  • 国道157号線(白山市・岐阜方面)
  • 北陸自動車道 美川ICまで車で約15分

出典: 野々市市公式サイト(交通・のっティ)https://www.city.nonoichi.lg.jp/site/bus/、IRいしかわ鉄道 https://www.ishikawa-railway.jp/

主要施設

商業施設:

  • イオン御経塚 — 野々市市御経塚に立地する大型ショッピングモール。日用品から飲食まで充実しており、南部エリアの生活拠点となっています。
  • マルエー久安店 — 野々市工大前駅周辺に立地するスーパーマーケット。学生・住民に利用されています。
  • その他市内にドラッグストア・コンビニエンスストアが点在。

医療機関:

  • 南ヶ丘病院(野々市市内)
  • 金沢脳神経外科病院(周辺)
  • 金沢赤十字病院(隣接する金沢市内に立地、アクセス良好)
  • 金沢有松病院(金沢市南部、車で数分圏内)

教育機関:

  • 金沢工業大学(私立・工学系・学生約7,400人)
  • 石川県立大学(農学・食品分野)
  • 国際高等専門学校
  • 金沢福祉専門学校
  • 市立小学校5校・中学校3校・県立高等学校(野々市明倫高等学校、金沢錦丘高等学校)

出典: 野々市市ホームページ、石川県薬剤師会ウェブサイト https://www.ishikawakenyaku.com/

都市計画・開発動向

野々市市は面積が小さく、市制施行以降も積極的に土地区画整理事業を進めてきました。令和7年9月時点で過去・現在合計32地区の区画整理事業が施行されており(個人施行4地区・共同施行8地区・組合施行19地区・公共団体施行1地区)、市街地の整序が進んでいます。

また、2024年に野々市市立地適正化計画が更新(2024年5月31日)され、市の人口密度を維持する居住誘導の方向性が示されています。野々市中央公園拡張整備事業も進行中で(ニーズ調査 2024年3月実施)、公共インフラの充実が図られています。

出典: 野々市市ホームページ(都市計画・土地区画整理事業)https://www.city.nonoichi.lg.jp/soshiki/31/2601.html

野々市市の賃貸相場

SUUMO調査(2026年7月更新)による野々市市の賃貸マンション家賃相場:

間取り 家賃相場(目安)
ワンルーム 5.5万円
1LDK 7.7万円
2LDK 9.6万円
3LDK 11.8万円

金沢市(ワンルーム平均4.7万円)や白山市(4.8万円)と比較すると、野々市市(平均5.2万円)は石川県内で金沢市に次ぐ高い賃貸水準にあります。金沢工業大学への入学者需要を受け、ワンルーム・1K帯の供給・需要ともに安定しています。

出典: SUUMO 野々市市家賃相場 https://suumo.jp/chintai/soba/ishikawa/sc_nonoichi/

野々市市の宅地取引統計(2021Q4〜2026Q1)

宅地(土地のみ)

期間 中央値(万円/m²) P25(万円/m²) P75(万円/m²) サンプル数
2021年Q4 9.3 7.2 11.0 23
2022年Q1 8.6 7.9 9.9 11
2022年Q2 8.8 6.8 9.8 14
2022年Q3 9.1 7.6 11.0 9
2022年Q4 7.8 6.7 9.1 14
2023年Q1 9.7 7.7 10.0 13
2023年Q2 8.6 7.2 9.1 16
2023年Q3 7.6 3.3 9.5 19
2023年Q4 8.5 5.5 10.0 15
2024年Q1 8.0 5.0 8.7 6
2024年Q2 9.6 6.2 10.0 6
2024年Q3 3.7 3.4 8.8 28
2024年Q4 3.7 3.4 9.7 38
2025年Q1 8.9 3.4 9.3 23
2025年Q2 8.8 6.2 9.7 16
2025年Q3 6.6 3.6 9.2 30
2025年Q4 7.9 4.5 10.0 26
2026年Q1 9.7 8.7 9.9 5

出典: 国土交通省 不動産情報ライブラリ API(石川県取引価格情報)

注目すべき変動 —— 2024年Q3・Q4の中央値3.7万円/m²について

2024年Q3(n=28)とQ4(n=38)の中央値が3.7万円/m²と、前後の期(8〜9万円台)と比べて大幅に低い値となっています。しかしP75は8.8〜9.7万円/m²と高水準を維持しており、上位帯の価格は崩れていません。P25が3.4万円/m²に低下していることから、この期間は相対的に低価格帯の土地(郊外立地・小規模・農転地等)の取引が件数ベースで増加したと考えられます。市場全体の価格が下落したと解釈するのは適切でなく、取引構成の変化に注意が必要です。

2026年Q1の中央値9.7万円/m²はサンプル数が5件と少なく、参考値として扱うのが適切です。ただし2021年以降のデータを通観すると、野々市市の土地価格は概ね7〜10万円/m²のレンジで安定的に推移しています。

宅地(土地と建物)

期間 中央値(万円/m²) P25(万円/m²) P75(万円/m²) サンプル数
2021年Q4 12.3 6.9 20.6 11
2022年Q1 15.3 6.7 25.5 8
2022年Q2 13.3 7.3 17.0 10
2022年Q3 8.1 3.8 26.0 6
2022年Q4 20.9 7.0 25.3 6
2023年Q1 15.7 6.0 22.9 11
2023年Q2 9.5 8.1 15.4 13
2023年Q3 10.7 8.5 21.5 14
2023年Q4 12.3 7.2 20.0 12
2024年Q1 14.1 4.8 17.5 6
2024年Q2 10.6 6.1 21.6 11
2024年Q3 22.5 7.4 23.1 9
2024年Q4 10.9 7.7 24.6 13
2025年Q1 17.6 6.5 22.7 9
2025年Q2 11.8 7.5 20.0 16
2025年Q3 10.0 6.8 20.0 17
2025年Q4 7.7 3.0 9.6 10

「土地と建物」はサンプル数が6〜17件と少なく、四半期ごとの変動幅が大きい(7.7〜22.5万円/m²)ため、単一四半期の数値による判断には慎重さが必要です。


能美市——九谷焼の産地・先端産業を擁するベッドタウン

エリア概要

能美市は2005年に根上町・寺井町・辰口町が合併して誕生した市です。石川県の加賀南部に位置し、金沢市の南西約20km・小松市の北東に隣接しています。市の人口は約5万人で、九谷焼発祥の地として知られるほか、国内有数の先端産業集積エリアとして製造業系の雇用を担っています。

プロ野球・メジャーリーグで活躍した松井秀喜氏の出身地(旧根上町)でもあり、市内には「松井秀喜ベースボールミュージアム」が立地しています。

交通アクセス

鉄道:

  • IRいしかわ鉄道線 能美根上駅(能美市大浜町)— 能美市内唯一の鉄道駅です。金沢駅まで約26〜29分、運賃480円(普通乗車・大人)。無人駅ですが自動券売機が設置されており、エレベーター・多目的トイレ等バリアフリー対応済みです。
  • 駅から市内の主要施設・工業団地へは自動車またはバスが必要になるケースが多く、能美根上駅周辺は徒歩圏の利便性が限定的です。

バス:

  • のみバス(コミュニティバス)— 能美市が運行する市内循環バス。辰口温泉・いしかわ動物園・九谷陶芸村方面へのルートが含まれます。
  • 北陸鉄道バス — 金沢方面へのバス路線が市内バス停から発着しています。

道路:

  • 国道8号線(金沢〜小松〜福井方面)
  • 手取川流域の平坦地形で道路網が整備されており、車通勤が主流です。

出典: 能美市公式サイト(公共交通)https://www.city.nomi.ishikawa.jp/www/genre/1000100000277/index.html、IRいしかわ鉄道 能美根上駅 https://www.ishikawa-railway.jp/station/nomi_neagari/

主要施設

医療機関:

  • 能美市立病院 — 市が設置する急性期病院。市内の医療拠点として機能しています。

商業施設・観光:

  • 九谷陶芸村 — KAM能美市九谷焼美術館・浅蔵五十吉記念館・体験館と10の九谷焼店舗が集積。毎年5月の「九谷茶碗まつり」には全国から約10万人が来訪します。
  • いしかわ動物園(能美市粟生町) — 石川県を代表する動物園。のみバスでのアクセスも可能。
  • 松井秀喜ベースボールミュージアム — 旧根上町エリアに立地。

工業・産業:

  • 能美団地をはじめとする工業団地が立地し、電子・機械・化学関連の製造業が集積しています。県内産業の中枢機能を担うエリアとして、工場勤務者の住宅需要を創出しています。
  • 石川県立九谷焼技術研修所も市内に設置されており、伝統工芸の技術継承が行われています。

教育機関:

  • 市立小学校・中学校(各複数校)が各地区に設置されています。

出典: 能美市(九谷焼)https://www.city.nomi.ishikawa.jp/www/genre/1000100000167/index.html、いしかわ暮らし情報ひろば https://iju.ishikawa.jp/city/nomi/

能美市の賃貸相場

SUUMO調査による能美市の賃貸マンション家賃相場(2026年データ):

間取り 家賃相場(目安)
ワンルーム 5.3万円
1DK 5.8万円
1LDK 6.8万円
2LDK 8.2万円
3LDK 10.0万円

平均家賃は4.4万円(野々市市5.2万円、金沢市4.7万円と比較すると若干低め)。工業団地勤務者向けのファミリータイプ賃貸物件が一定数存在し、新築一戸建ての売買価格帯は2,490〜2,830万円程度(能美根上駅周辺の物件例)です。

出典: SUUMO 能美市家賃相場 https://suumo.jp/chintai/soba/ishikawa/sc_nomi/

能美市の宅地取引統計(2021Q4〜2026Q1)

宅地(土地のみ)

期間 中央値(万円/m²) P25(万円/m²) P75(万円/m²) サンプル数
2021年Q4 1.4 1.1 3.2 17
2022年Q1 2.1 1.0 2.4 15
2022年Q2 2.3 0.3 3.1 11
2022年Q3 1.1 0.9 3.0 13
2022年Q4 2.2 0.7 3.1 19
2023年Q1 1.5 0.7 2.9 19
2023年Q2 1.6 0.6 2.4 21
2023年Q3 1.5 1.0 2.8 13
2023年Q4 1.9 0.8 2.4 18
2024年Q1 1.7 0.8 2.5 14
2024年Q2 2.7 0.8 3.7 13
2024年Q3 1.3 1.1 2.1 11
2024年Q4 1.9 1.1 2.4 13
2025年Q1 1.8 1.1 2.4 12
2025年Q2 3.1 2.0 3.5 9
2025年Q3 2.5 1.7 3.1 14
2025年Q4 2.1 0.2 3.4 5
2026年Q1 2.2 0.9 2.9 12

宅地(土地と建物)

期間 中央値(万円/m²) P25(万円/m²) P75(万円/m²) サンプル数
2021年Q4 2.0 0.5 8.7 9
2022年Q1 4.9 1.5 13.3 8
2022年Q2 2.9 0.9 8.6 13
2022年Q4 5.3 2.1 13.3 8
2023年Q1 3.0 1.0 3.5 10
2023年Q2 11.0 2.1 15.1 11
2023年Q3 3.3 2.0 10.3 10
2023年Q4 2.1 1.2 9.4 8
2024年Q1 4.5 1.0 13.2 6
2024年Q2 2.9 1.3 5.5 11
2024年Q3 3.3 2.0 4.4 9
2024年Q4 3.2 0.6 5.0 6
2025年Q1 2.6 1.5 11.2 8
2025年Q2 3.3 2.6 7.6 12
2025年Q3 3.3 1.5 12.1 15
2025年Q4 2.0 0.8 8.5 16
2026年Q1 1.4 0.0 5.6 7

能美市の「土地のみ」中央値は概ね1.1〜3.1万円/m²のレンジ内で推移しており、大きなトレンド変化は見られません。2025年Q2の3.1万円/m²(n=9)は比較的高めですが、P75も3.5万円/m²と全体的に価格帯が上振れした期でした。各四半期5〜21件と変動するサンプル数を踏まえ、単一四半期の値のみで判断することは推奨されません。

「土地と建物」はP75が5〜15万円/m²台と広いレンジで変動しており、市内の市街地中心部の建物付き取引と農地転用系の低価格取引が混在していることが示唆されます。

出典: 国土交通省 不動産情報ライブラリ API(石川県取引価格情報)


両市の価格比較(2026年Q1)

指標 野々市市 能美市 比率(野々市÷能美)
宅地(土地のみ)中央値 9.7万円/m²(n=5) 2.2万円/m²(n=12) 約4.4倍
宅地(土地と建物)中央値 —(データなし) 1.4万円/m²(n=7)
賃貸ワンルーム相場 5.5万円/月 5.3万円/月 約1.04倍
賃貸2LDK相場 9.6万円/月 8.2万円/月 約1.17倍
金沢駅まで(鉄道) 約7〜8分 約26〜29分

賃貸家賃の差は売買価格の差ほど大きくありませんが、金沢駅までの通勤時間差(約20分)は日常生活の利便性に大きく影響します。

価格差の背景

1. 金沢市への距離と通勤時間 野々市市はIRいしかわ鉄道で金沢駅まで7〜8分。能美市(能美根上駅)は約26〜29分と約20分長く、この差が価格水準に反映されています。

2. 土地供給量と需要の差 野々市市の面積は約13.5km²と石川県最小で、新規供給できる土地の絶対量が限られています。面積的に余裕がある能美市との希少性の差が価格格差を拡大させています。

3. 商業・教育施設の集積度 野々市市には大学・大型商業施設・バス路線が集積し、徒歩・バスだけでも生活が成立しやすい環境があります。能美市は主要施設へのアクセスに自動車が必要なケースが多く、自動車保有コストが生活費に上乗せされます。

4. 周辺エリアとの比較

エリア 2026年Q1 宅地(土地)中央値
金沢市 8.3万円/m²(2025Q4)
野々市市 9.7万円/m²(n=5 参考値)
白山市 4.8万円/m²(2025Q4)
能美市 2.2万円/m²(2026Q1)
小松市 1.4万円/m²(2025Q4)

野々市市は金沢市と概ね同水準またはやや高め(サンプル数が少なく単純比較に注意)、能美市は白山市の約半分・小松市より若干高めという位置関係にあります。


ハザード情報

野々市市

野々市市は石川県の平野部に位置し、東部には山地は広がりません。土砂災害警戒区域(A33)の指定は市内では限定的と考えられます。日本海まで一定の距離があり、津波浸水想定(A40)の直接リスクは低い立地です。ただし、河川(鴇ヶ谷川・正源寺川等)沿いのエリアでは洪水浸水想定の確認が必要です。

能美市

能美市の東部は加賀山間部に接しており、東部エリアでは土砂災害警戒区域(A33)が指定されている箇所があります。平野部は比較的リスクが低いものの、手取川に隣接する低地では洪水浸水想定の確認が必要です。購入前は国土交通省ハザードマップポータルサイトでの個別確認が必須です。

出典: 国土交通省ハザードマップポータルサイト https://disaportal.gsi.go.jp/


物件探しで知っておくべきポイント

よくある質問(Q&A)

Q: 野々市市は土地が少なくて買えない? A: 供給量は限られていますが、区画整理事業が進行中のエリアで新規分譲地が供給されることがあります。市内の不動産会社に在庫状況を確認するのが最も確実です。小規模な土地(50〜80m²台)ならば選択肢が広がります。

Q: 能美市から金沢市内への通勤は現実的? A: IRいしかわ鉄道利用で片道26〜29分(運賃480円)は、許容範囲とする通勤者は多くいます。ただし能美根上駅周辺には自転車・車で駅にアクセスする必要があるエリアも多く、総合的な通勤時間の計算が必要です。車通勤であれば国道8号線経由で30〜45分程度(渋滞状況による)です。

Q: 野々市市で賃貸を探すなら? A: IRいしかわ鉄道 野々市駅・北陸鉄道 野々市工大前駅周辺は需要が高く、新着物件は早期に決まる傾向があります。SUUMO・アットホームでのアラート登録を活用しながら早めに内見を進めることを推奨します。学期開始前(2〜3月)は競合が増えます。

Q: 能美市で注意すべき不動産の落とし穴は? A: ①農業振興地域・農用地区域に指定されている土地は農地転用が困難で住宅用地として使えない場合があります。②上下水道の未整備エリアでは合併浄化槽・井戸が必要で維持費が発生します。③東部エリアは土砂災害ハザードの確認が必須です。④能美根上駅から遠い物件では駅送迎または自動車保有が前提となります。

野々市市で購入・賃貸を検討する際の確認事項

  • 小・中学校の学校区確認(市内に複数の小・中学校が存在)
  • 接道状況(私道・位置指定道路の有無)
  • 野々市市は市域が狭く分譲地の新規供給が限られるため、需要に対して供給が逼迫しやすい状況。入居・購入タイミングが価格交渉に影響することもあります。
  • 北陸鉄道石川線エリア(野々市工大前・押野・馬替)とIRいしかわ鉄道エリア(野々市駅)では利便性・価格帯が異なる場合があります。

能美市で購入・賃貸を検討する際の確認事項

  • 農業振興地域・農用地区域の指定有無(市役所農林部局で確認)
  • 上下水道整備状況(特に旧町合併前の農村エリア)
  • 通勤手段と職場までの所要時間(自動車依存の生活を前提とする計画が必要)
  • ハザードマップでの洪水・土砂災害リスク確認(購入前に必須)
  • 能美根上駅からの距離とバス路線の有無

データの限界

本記事のデータは市全体の集計値であり、個別物件の価格は立地・形状・接道・用途地域・築年数・建物仕様等によって大きく異なります。特に能美市はサンプル数が少ない四半期があり、同市内でも市街地・農地周辺・工業地周辺では価格帯が大きく変わります。実際の取引においては、宅地建物取引士による重要事項説明と個別査定の取得が不可欠です。


まとめ

能美市と野々市市は金沢都市圏の南側に位置しながらも、宅地価格中央値で約4倍以上の差があります(2026年Q1参考値:野々市市9.7万円/m²対能美市2.2万円/m²)。この差の主因は、金沢駅への鉄道所要時間(野々市7〜8分対能美根上26〜29分)、市域面積の違いによる土地希少性、商業・教育施設の集積度の差です。

野々市市は金沢市に隣接したコンパクト都市として高い需要が続き、価格水準は石川県内で金沢市と同等かやや高めで推移しています。賃貸市場でも金沢工業大学の需要が底支えし、空室率は低い傾向にあります。能美市は工業・文化産業(九谷焼)を擁する広域エリアで、広い敷地の土地をより低価格で取得できる一方、生活の自動車依存度が高い点に注意が必要です。

いずれの市においても四半期ごとのサンプル数は限られているため、複数四半期にわたる傾向を参照した判断を推奨します。


出典・参考情報リスト

本記事は参考情報です。実際の取引判断は宅地建物取引士にご相談ください。