七尾市の不動産相場と復興の現状(2025〜2026年版)
七尾市への移住・UIターンを検討している方、能登半島地震後の売却タイミングを見計らっている土地所有者、あるいは被災地でありながら不動産投資対象として調べている方——それぞれが知りたい情報は異なりますが、共通して直面する問いがあります。「今、七尾市の不動産市場はどうなっているのか」「復興はどこまで進んでいるのか」、そして「生活環境はどの程度整っているのか」です。
本記事では、国土交通省 不動産情報ライブラリ(reinfolib API)の七尾市取引データ(2022〜2026年Q1)をもとに、震災前後の価格推移を詳述するとともに、現地の交通・施設・開発計画に関するWeb調査で得た情報を加え、より実用的な内容にまとめました。
この記事でわかること:
- 全国・石川県の市況コンテキスト
- 七尾市の交通アクセス・主要施設・地域特性
- 宅地取引価格の2022〜2026Q1の四半期推移(表形式)
- 賃貸市場の相場感
- 震災前後の価格変動と復興・都市計画の現状
- 物件購入・売却・移住を検討する際の実用情報とよくある質問
全国・石川県の不動産市況概観
全国不動産価格指数の動向
国土交通省の不動産価格指数(2010年=100)によると、全国の住宅総合指数は2025年1月時点で144.7を記録し、前年比+6.1ポイントと上昇を続けています。マンション指数は217.8(前年比+16.4ポイント)と、2010年比で2倍超の水準です。
| 指標 | 最新値 | 基準時点 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 住宅総合(全国) | 144.7 | 2025年1月 | +6.1pt |
| マンション(全国) | 217.8 | 2025年1月 | +16.4pt |
| 住宅地標準価格変化率(全国) | +0.9% | 2024年 | — |
出典:国土交通省 不動産価格指数(月次)、住宅地標準価格変化率(年次)
全国的な上昇トレンドとは対照的に、七尾市では震災の影響による特殊な需給変動が生じており、単純な全国傾向の当てはめには注意が必要です。
石川県内他都市との比較(2025年Q4実績)
| 市区町村 | 宅地(土地と建物)中央値 | 宅地(土地のみ)中央値 |
|---|---|---|
| 金沢市 | 10.9 万円/m² | 8.3 万円/m² |
| 白山市 | 6.0 万円/m² | 4.8 万円/m² |
| 小松市 | 4.0 万円/m² | 1.4 万円/m² |
| 七尾市 | 1.3 万円/m² | 1.2 万円/m² |
出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ API(XIT001)石川県 取引価格情報
七尾市の宅地価格は金沢市の約8分の1という水準にとどまっており、この差は都市規模・交通利便性・人口集積の違いに加え、能登半島地震による需給変動が重なった結果です。
七尾市の地域特性
概要
七尾市は石川県の中能登地域に位置し、能登半島の南部の玄関口にあたります。人口は約4.6万人(推定)で、七尾湾に面した港湾都市として発展してきました。七尾湾、能登島、和倉温泉を擁する観光拠点であり、農業・漁業・製造業が産業の柱です。2021年には「能登の里山里海」が日本初の「世界農業遺産」認定を受けており、地域の自然と文化資源が評価されています。
2024年1月の能登半島地震以降は、人口流出・事業者の廃業・住宅損壊が重なり、地域経済と不動産市場の双方に大きな打撃を受けていますが、国・県・市の連携による復興支援が続いています。
交通アクセス
鉄道: 七尾市の中心駅は七尾駅(JR七尾線)です。金沢駅から七尾駅まで、JR七尾線直通で約1時間30分が目安となります。2024年3月の北陸新幹線延伸(金沢〜敦賀間)に伴い、IRいしかわ鉄道との乗り換えが生じましたが、七尾線区間自体の運行形態に大きな変更はありません。
| 出発地 | 交通手段 | 所要時間(目安) |
|---|---|---|
| 金沢駅 | JR七尾線(直通) | 約1時間30分 |
| 東京駅 | 北陸新幹線→JR七尾線 | 約3時間30分 |
| 大阪(新大阪) | 特急サンダーバード→新幹線→七尾線 | 約3時間50分 |
| 名古屋 | 新幹線→北陸新幹線→七尾線 | 約3時間30分 |
出典:七尾市公式ウェブサイト「七尾市までのアクセス」(https://www.city.nanao.lg.jp/koryu-s/aramashi/shisetsu/access.html )
自動車: 能越自動車道(のと里山海道)を利用することで、金沢方面から比較的スムーズにアクセスできます。金沢西インターから七尾インターまでの所要時間は約1時間前後(道路状況による)です。
高速バス: 新宿〜七尾駅間の高速バスが1日1往復運行されており、所要時間は約9時間30分です。
飛行機: 羽田空港〜能登空港(輪島市)便(1日2往復)を利用し、空港からバスまたはレンタカーで七尾市へアクセスする方法もあります(七尾市中心部まで車で約30〜40分)。
主要施設
医療: 七尾市の中核的な医療機関として公立能登総合病院(石川県七尾市藤橋町、434床)があります。救命救急センター、地域医療支援病院、災害拠点病院の指定を受けており、能登地域の基幹病院として機能しています。一般330床・精神100床・感染4床を有し、地域の二次・三次救急を担っています。
商業施設: 市内の主要な商業施設としてベイモール七尾(複合型商業施設)があり、薬局・ファミリーレストラン・携帯ショップ・スーパーマーケット等が入居しています。日常食品はどんたく新鮮館などのスーパーマーケットでカバーできます。震災後は一本杉商店街の老舗商店の多くが倒壊・休業しており、中心商業エリアの一部は再建途上にあります(2026年8月現在)。
観光・温泉: 和倉温泉(市内)は「加賀屋」を筆頭とする旅館群で知られる能登の名湯です。震災後は多くの旅館が休業を余儀なくされましたが、2026年7月時点で旅館組合加盟19軒中11軒が営業を再開しています(詳細は後述)。
教育: 市内には小学校・中学校・高等学校・大学等が整備されています(詳細は七尾市公式サイトの学校一覧を参照)。震災後も各学校が段階的に再開・正常化を進めています。
七尾市の不動産取引価格統計(2022〜2026年Q1)
宅地(土地のみ)の取引価格推移
以下は、国土交通省 不動産情報ライブラリが公開する七尾市の宅地(土地のみ)の四半期別取引統計です。2024年1月1日の地震を境に、市場の様相が変化している点に注目してください。
| 期間 | 中央値(万円/m²) | P25 | P75 | サンプル数 |
|---|---|---|---|---|
| 2022年Q2 | 0.5 | 0.3 | 1.1 | 11 |
| 2022年Q3 | 0.7 | 0.1 | 1.5 | 16 |
| 2022年Q4 | 1.1 | 0.6 | 2.3 | 10 |
| 2023年Q1 | 0.8 | 0.2 | 0.9 | 7 |
| 2023年Q2 | 0.4 | 0.3 | 1.5 | 12 |
| 2023年Q3 | 0.9 | 0.5 | 2.1 | 8 |
| 2023年Q4 | 0.7 | 0.3 | 1.1 | 6 |
| 2024年Q1 ★地震発生 | 1.3 | 0.4 | 2.1 | 4 |
| 2024年Q2 | 1.2 | 0.4 | 1.9 | 15 |
| 2024年Q3 | 1.3 | 0.7 | 1.8 | 7 |
| 2024年Q4 | 1.7 | 0.7 | 1.8 | 9 |
| 2025年Q1 | 1.2 | 0.9 | 2.6 | 12 |
| 2025年Q2 | 0.8 | 0.3 | 1.5 | 18 |
| 2025年Q3 | 0.9 | 0.3 | 1.4 | 14 |
| 2025年Q4 | 1.2 | 0.3 | 1.9 | 25 |
| 2026年Q1 | 1.2 | 0.3 | 1.9 | 9 |
出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ API(XIT001)石川県七尾市 取引価格情報
宅地(土地と建物)の取引価格推移
| 期間 | 中央値(万円/m²) | P25 | P75 | サンプル数 |
|---|---|---|---|---|
| 2022年Q2 | 1.8 | 0.7 | 6.5 | 13 |
| 2022年Q3 | 1.3 | 0.3 | 2.4 | 9 |
| 2022年Q4 | 1.4 | 0.0 | 6.5 | 8 |
| 2023年Q1 | 1.3 | 0.1 | 1.9 | 7 |
| 2023年Q2 | 2.1 | 0.5 | 6.0 | 10 |
| 2023年Q3 | 4.0 | 0.8 | 6.2 | 9 |
| 2023年Q4 | 1.1 | 0.5 | 1.6 | 9 |
| 2024年Q1 ★地震発生 | 2.4 | 0.2 | 6.7 | 9 |
| 2024年Q2 | 2.4 | 0.7 | 4.9 | 13 |
| 2024年Q3 | 1.8 | 0.8 | 3.8 | 12 |
| 2024年Q4 | 0.7 | 0.3 | 2.4 | 12 |
| 2025年Q1 | 2.5 | 0.7 | 6.0 | 10 |
| 2025年Q2 | 2.0 | 1.0 | 7.3 | 13 |
| 2025年Q3 | 2.3 | 1.5 | 4.8 | 13 |
| 2025年Q4 | 1.3 | 0.5 | 2.3 | 13 |
| 2026年Q1 | 0.7 | 0.5 | 0.8 | 2 |
※2026年Q1の宅地(土地と建物)はサンプル数2件のため参考値として扱ってください。
データの読み方の注意: 七尾市の土地取引は四半期ごとのサンプル数が概ね4〜25件と少なく、個別案件の影響を受けやすいため、単一四半期の数値のみから結論を出すことは適切ではありません。複数期間の推移として捉えることが重要です。P25〜P75の差が大きい期間(例:2025年Q1の土地のみ P25=0.9、P75=2.6)は、物件の質・立地・被災状況によって価格が大きく分散していることを示しています。
賃貸市場の状況
震災後の七尾市の賃貸物件数は極めて限られており、2025年末時点では市内全体の賃貸物件掲載数が数件程度にとどまる時期がありました。これは住宅損壊・オーナーの被災・復興工事の遅れが原因と考えられます(推定)。
SUUMO(2026年7月時点)に掲載されている七尾駅周辺物件の参考相場(新築・駅徒歩1〜5分の条件)は以下の通りです。ただし、これは掲載条件が限定的なため、実際の成約相場とは乖離している可能性があります。
| 間取り | 参考月額家賃(目安) |
|---|---|
| ワンルーム | 約6.4万円 |
| 1K | 約6.5万円 |
| 1LDK | 約7.1万円 |
| 2LDK | 約9.3万円 |
| 3LDK | 約11.5万円 |
出典:SUUMO 七尾市の家賃相場情報(https://suumo.jp/chintai/soba/ishikawa/sc_nanao/ )2026年7月10日更新
留意点: 復興公営住宅の供給が進むにつれ、被災者の仮設住宅から公営住宅への移転が本格化し、民間賃貸への一時的な需要圧力が変化する可能性があります(推定)。移住目的で賃貸を検討している場合は、地元の不動産業者(七尾不動産ショップ等)に最新の物件状況を直接確認することを推奨します。
2024年能登半島地震の影響と復興の現状
住宅被害と復興公営住宅整備
2024年1月1日に発生した能登半島地震(令和6年能登半島地震、最大震度7)は七尾市でも甚大な被害をもたらしました。住宅損壊・インフラ損傷・事業者廃業が重なり、2024年Q1の不動産取引は土地のみで4件と激減しました。
七尾市は復興の基盤として買取型復興公営住宅整備事業を複数期にわたって進めており、2025〜2026年にかけて第2期・第3期の整備が進行中です。自力再建が困難な被災世帯の恒久的な住まいとして機能させることを目的としており、この公営住宅の供給が民間売買市場の需給動向にも影響を与え得ます(推定)。
和倉温泉の復興状況
七尾市の観光の核である和倉温泉は、震災直後に加盟旅館・ホテルの全20施設が休業を余儀なくされました。その後、段階的に営業再開が進んでいます。
- 2026年7月時点: 旅館組合加盟19軒中11軒が営業再開
- 加賀屋グループの再開計画: 4旅館を3施設に統合し、「虹と海(Niji to Umi)」が2026年度後半、「加賀屋」「アエノコト(Aenoki)」が2027年度に順次再開予定
- 国・観光庁の支援: 2025年3月、国土交通省港湾局・観光庁が「護岸復旧と一体となった和倉温泉の地域観光再生支援プラン」を策定
出典:日本経済新聞「能登・和倉温泉の旅館、被災2年で再開半数弱 27年に新棟相次ぐ」(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC149ZI0U5A011C2000000/ )
和倉温泉エリアの旅館・ホテルが段階的に復活することで、観光関連雇用・地域経済の回復が期待されており、中長期的には不動産市場に対するポジティブな要素となり得ます(推定)。
復興まちづくり・都市計画の方向性
七尾市は「七尾市戦略的復興プラン」を策定し、将来像として「すべての暮らしと営みに幸せを——みんなの笑顔が輝くまち」を掲げています。10年を目安として以下の課題に取り組んでいます。
- 被災者の住まいとくらしの再建支援
- 被災地域の復旧・復興(インフラ・公共施設の修復)
- 地域経済の再建(観光・産業の再生)
- 住民が安心して暮らし、働けるまちづくり
進捗管理には「七尾市戦略的復興プラン等推進委員会」が設置されており、定期的な検証・見直しが行われています。
また、2025年度には都市マスタープランの改訂および立地適正化計画の策定が進められており、石川県創造的復興プランや第2次七尾市総合計画との整合を図りながら、交通・空き家・防災・産業等の視点を組み込んだコンパクトなまちづくりが検討されています。
出典:七尾市「震災に伴う都市マスタープラン改訂及び立地適正化計画策定」(https://www.city.nanao.lg.jp/kikaku-s/kurashi/machidukuri/toshimasu.html )
ハザード情報(七尾市)
七尾市の不動産売買・賃貸を検討する際は、以下のハザード情報を必ず確認してください。
津波浸水想定区域(A40): 七尾市は日本海・七尾湾に面しており、津波浸水想定区域の指定エリアが存在します。2024年の地震後、石川県では津波浸水想定の見直しが進められており、最新の指定状況は石川県ウェブサイトまたは国土交通省のハザードマップポータルで確認してください。
土砂災害警戒区域(A33): 七尾市内の山間部周辺には土砂災害警戒区域が指定されているエリアがあります。物件を検討する際は、不動産会社への重要事項説明での確認に加え、自治体のハザードマップで現地周辺の状況を調べることを推奨します。
地震後の建物被害: 2024年1月以降に取引された物件については、地震による建物被害(一部損壊・大規模半壊等)の履歴が重要事項説明に記載される場合があります。建物状況調査(インスペクション)の活用を検討してください(推定)。
空き家率: 石川県全体の空き家率は2023年時点で15.6%(総務省・住宅土地統計調査)と全国平均を上回る水準にあります。震災後は七尾市内でさらに空き家化が進んでいる可能性があります(推定)。
七尾市で不動産売買・賃貸を検討する際の実用情報
購入を検討している場合の注意点
七尾市の不動産市場は、震災前後で通常の地方都市市場とは異なる動きをしています。物件取引にあたっては以下の点を重視してください。
1. 個別調査を徹底する 統計の中央値はあくまで参考値です。取引サンプルが少ない市場では個別物件の状態(被災状況・築年数・立地・設備)が価格を大きく左右します。現地調査と複数の不動産業者への相談が不可欠です。
2. 地盤・ライフライン状況を確認する 七尾市内でも地区によって地震被害の程度は異なります。地盤沈下・液状化の可能性があるエリアでは地盤調査が特に重要です(推定)。上下水道・ガスの復旧状況も取引前に確認してください。
3. 復興計画との関係を把握する 都市マスタープランの改訂により、将来的な都市縮退(人口減少を前提としたコンパクト化)が進む可能性があります。購入エリアが立地適正化計画上の「居住誘導区域」内に含まれるかどうかを確認することが中長期的な価値判断に役立ちます(推定)。
4. 複数エリアを比較する 七尾市内でも、市街中心部(七尾駅周辺)・和倉温泉周辺・郊外農村部・能登島エリアでは価格水準・生活利便性・ハザード状況が大きく異なります。エリアを絞りすぎず、実際に現地を訪問して複数地区を比較することを推奨します。
売却を検討している場合
被災を受けた物件の売却では、損壊状況の正確な開示が宅地建物取引業法の観点から重要です。被災歴のある物件であっても、復興需要・UIターン需要を背景に問い合わせが入るケースがあります。売却価格の設定には地元の不動産業者による査定と、不動産情報ライブラリの公示データを参照しての客観的な評価を組み合わせることが有効です。また、被災地特有の査定ノウハウを持つ業者に相談することも重要です(推定)。
復興支援制度の活用
七尾市では被災者の住宅再建を支援するための各種制度が設けられています。以下の窓口でご確認ください。
- 七尾市公式ウェブサイト(令和6年能登半島地震関連): https://www.city.nanao.lg.jp/2024jisinn/2025jisinnidx.html
- 国の被災者生活再建支援制度
- 石川県独自の支援策
移住を目的として七尾市での不動産購入を検討する場合は、「七尾市戦略的復興プラン」の方向性(インフラ整備・産業再生の計画)を把握した上で、中長期的な居住環境の変化を見越した判断が重要です。
よくある質問(FAQ)
Q. 能登半島地震後、七尾市の土地価格は下がりましたか?
A. データ上は明確な下落トレンドは観察されていません。震災前(2022〜2023年)の土地のみ中央値が0.4〜1.1万円/m²であったのに対し、震災後(2024〜2026年Q1)は0.8〜1.7万円/m²と、むしろ水準が若干高い時期も見られます。ただしサンプル数が少なく個別取引の影響が大きいため、単純な「上昇」「下落」と断定することは困難です。市場の不均一性を示している可能性があります(推定)。
Q. 七尾市への移住は現実的ですか?生活環境はどうですか?
A. 公立能登総合病院(434床・救命救急センター)、スーパーマーケット(どんたく新鮮館など)、商業施設(ベイモール七尾)は稼働しており、基本的な生活インフラは維持されています。ただし、震災後の一本杉商店街周辺は再建途上であり、中心商業エリアの一部は縮小しています。移住を検討する場合は実際に現地を訪問し、定住後の生活像を確認することを推奨します。また、能登地域では移住支援制度が充実しており、「能登地域移住交流協議会(notoju.jp)」が情報提供を行っています。
Q. 和倉温泉の旅館復活はいつ頃になりますか?
A. 2026年7月時点で19軒中11軒が営業再開済みです。最大手の加賀屋グループは2026年度後半〜2027年度に段階的な再開を予定しており、2027年にかけて観光拠点としての機能がほぼ回復する見通しです。旅館群の復活は七尾市の観光関連雇用・地域経済を底上げし、中長期的には不動産市場にも影響しうる要素です(推定)。
Q. 賃貸物件はどのように探すのがいいですか?
A. 大手ポータル(SUUMO・ホームズ)でも掲載件数が限られる場合があります。地元の不動産業者(七尾不動産ショップ等)に直接問い合わせるか、七尾市の移住相談窓口を経由して物件情報を探す方が実態に近い情報を得やすいです。
まとめ
七尾市の不動産市場は、2024年1月の能登半島地震による大きな転換点を経て、現在も変化の途中にあります。
- 価格水準: 宅地(土地のみ)の中央値は2025Q4・2026Q1ともに1.2万円/m²で、石川県南部(金沢市8.3万円/m²)と比較して大幅に低い水準
- 取引件数: 震災直後(2024Q1)は激減(4件)したが、その後回復。2025Q4は土地のみ25件と比較的多い
- 価格分散: P25〜P75の差が大きく、個別物件差が価格を大きく左右する。統計の中央値は参考値にすぎない
- 交通: 金沢から七尾まで鉄道で約1時間30分。東京・大阪・名古屋からの新幹線アクセスも可能
- 主要施設: 公立能登総合病院(434床)・ベイモール七尾・スーパーが稼働。一本杉商店街周辺は再建途上
- 観光復興: 和倉温泉は2026年7月時点で19軒中11軒が再開。2027年に向けて段階的な回復が続く
- 都市計画: 都市マスタープラン改訂・立地適正化計画策定が2025年度に進行中
- ハザードリスク: 津波浸水想定区域・土砂災害警戒区域の確認が不可欠
七尾市での不動産取引を検討されている方は、統計データに加えて現地調査・専門家への相談を行うことを強く推奨します。
出典・参考情報
- 国土交通省 不動産情報ライブラリ(reinfolib API):https://www.land.mlit.go.jp/webland/
- 国土交通省 不動産価格指数:https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_tk5_000085.html
- 七尾市 令和6年能登半島地震関連情報:https://www.city.nanao.lg.jp/2024jisinn/2025jisinnidx.html
- 七尾市戦略的復興プラン:https://www.city.nanao.lg.jp/kikaku-s/shisei/vision.html
- 七尾市 都市マスタープラン改訂・立地適正化計画:https://www.city.nanao.lg.jp/kikaku-s/kurashi/machidukuri/toshimasu.html
- 七尾市までのアクセス:https://www.city.nanao.lg.jp/koryu-s/aramashi/shisetsu/access.html
- 公立能登総合病院:https://www.noto-hospital.nanao.ishikawa.jp/
- SUUMO 七尾市の家賃相場:https://suumo.jp/chintai/soba/ishikawa/sc_nanao/
- 日本経済新聞「能登・和倉温泉の旅館、被災2年で再開半数弱」:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC149ZI0U5A011C2000000/
- 国土交通省・観光庁「護岸復旧と一体となった和倉温泉の地域観光再生支援プラン」:https://www.mlit.go.jp/kankocho/topics16_0318.html
- 能登地域移住交流協議会:https://notoju.jp/noto/nanao/
- 国土交通省 ハザードマップポータル:https://disaportal.gsi.go.jp/
本記事は参考情報です。実際の取引判断は宅地建物取引士にご相談ください。