石川県への移住を考えているが、「金沢市と白山市はどれくらい価格差がある?」「どんな支援制度が使えるのか?」「能登半島地震後の現地の状況は?」——こうした疑問を持って情報収集している方に向けて、本記事では2026年Q1時点の国土交通省取引データと公式情報をもとに、エリア別の相場・移住支援制度・開発動向を解説します。

この記事でわかること:

  • 石川県主要市区町村の最新不動産取引価格(2026年Q1・四半期推移)
  • 金沢市の賃貸相場・売買市場の動向と主要施設
  • 石川県移住支援金・能登創生住まい支援金の最新情報
  • 金沢市の都市再生緊急整備地域指定と主要開発計画
  • 2024年能登半島地震が不動産市場に与えた影響と注意点
  • エリア選びの視点(交通・生活利便性・ハザード・冬の雪)

石川県の地理的特徴と二極化する不動産市場

石川県は南北に細長い地形を持ち、南部の「加賀地方」(金沢市・野々市市・白山市・小松市・能美市・加賀市など)と北部の「能登地方」(七尾市・輪島市・珠洲市・羽咋市・志賀町など)では、不動産市場の性格が大きく異なります。

加賀地方は北陸新幹線・北陸自動車道が縦貫し、金沢市を中心に医療・教育・行政・商業機能が集積しています。2024年3月の北陸新幹線敦賀延伸(金沢〜敦賀間)により、小松駅・加賀温泉駅にも新幹線が停車するようになり、首都圏からのアクセスがさらに向上しました。

能登地方は2024年1月1日に発生した能登半島地震(最大震度7)の影響を大きく受けており、輪島市・珠洲市を中心に多数の建物が全壊・半壊しました。2024年秋には奥能登豪雨も加わり、復興は2026年現在も継続中です。不動産市場においても特殊な状況が続いており、本記事の能登地方の価格データは通常の生活用不動産の相場として解釈する際に注意が必要です。

移住を検討する際は、この「加賀・能登の二極化」を理解した上でエリアを選ぶことが重要です。

交通アクセス

新幹線・鉄道:

路線 区間・所要時間(目安)
北陸新幹線「かがやき」 東京〜金沢:最速2時間28分
北陸新幹線 金沢〜小松・加賀温泉(新規停車)
IRいしかわ鉄道 金沢〜津幡・倶利伽羅方面
JR七尾線 金沢〜七尾(約1時間10〜20分、快速利用)
北陸鉄道石川線 野町〜鶴来(白山麓方面)

出典:JR西日本・IRいしかわ鉄道公式、北陸新幹線2024年3月改正ダイヤ

金沢市内の日常移動は北陸鉄道バス・金沢ふらっとバスなどの路線バスが中心です。野々市市・白山市は金沢市と市街地が連続しており、自家用車で20〜30分圏内に収まります。市内外の移動全般において、自家用車があると大幅に利便性が高まります。

小松空港(KMQ): 小松市には小松空港(航空自衛隊共用)があり、羽田・伊丹・中部・新千歳・福岡などへの国内線が運航しています。小松駅からバスで約15分、金沢駅からもリムジンバスで約40〜50分でアクセスできます。加賀地方は新幹線と航空路線の双方を選択できるアクセス環境を持ちます。


2026年Q1最新データで見る主要市の不動産相場

以下は国土交通省・不動産情報ライブラリ(reinfolib、石川県 area=17)の2026年Q1実績(最新)取引価格情報をもとにした集計です。価格は万円/m²(坪単価への換算は×3.3)。

宅地(土地のみ)2026Q1

市区町村 中央値(万円/m²) P25 P75 サンプル数
野々市市 9.7 8.7 9.9 5 ※参考値
金沢市 8.5 7.0 10.0 55
白山市 5.2 3.3 7.9 34
河北郡津幡町 3.5 0.9 4.4 17
小松市 2.8 2.0 4.4 18
能美市 2.2 0.9 2.9 12
かほく市 1.4 0.3 4.7 8 ※参考値
七尾市 1.2 0.3 1.9 9
輪島市 1.2 0.4 2.2 11
羽咋市 0.9 0.0 1.2 6 ※参考値
鳳珠郡能登町 0.7 0.2 1.0 3 ※参考値
加賀市 0.7 0.7 0.7 2 ※参考値
鹿島郡中能登町 0.3 0.1 2.3 3 ※参考値
珠洲市 0.5 0.1 0.6 6 ※参考値
羽咋郡志賀町 0.1 0.0 0.4 4 ※参考値

出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ API(XIT001)石川県取引価格情報(2026年Q1)

注: ※参考値はサンプル数が少ない(n≤10)ため、中央値の信頼性が低く傾向の把握に留めてください。

宅地(土地と建物)2026Q1

市区町村 中央値(万円/m²) P25 P75 サンプル数
金沢市 10.9 6.6 20.0 77
河北郡津幡町 6.5 3.9 17.6 8 ※参考値
河北郡内灘町 6.3 3.5 11.2 7 ※参考値
白山市 6.1 3.0 13.0 21
小松市 5.0 0.9 10.5 8 ※参考値
かほく市 3.2 0.7 3.6 6 ※参考値
鳳珠郡能登町 2.1 0.2 2.9 3 ※参考値
加賀市 1.4 0.2 3.7 9
輪島市 1.5 0.3 30.9 3 ※参考値
能美市 1.4 0.0 5.6 7 ※参考値
羽咋郡志賀町 0.9 0.8 2.2 3 ※参考値
七尾市 0.7 0.5 0.8 2 ※参考値
鹿島郡中能登町 0.3 0.2 0.4 2 ※参考値

出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ API(XIT001)石川県取引価格情報(2026年Q1)

中古マンション等(取引があった市のみ)

市区町村 中央値(万円/m²) P25 P75 サンプル数
金沢市 24.6 12.6 44.0 25
白山市 7.0 6.4 7.5 2 ※参考値

出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ API(XIT001)石川県取引価格情報(2026年Q1)


エリア別の特徴・生活環境・価格水準

金沢市(最高価格帯・都市機能が県内最大規模)

石川県の県庁所在地。人口約46万人(推定)を擁し、行政・医療・商業・文化機能が集積しています。宅地(土地のみ)の2026Q1中央値は8.5万円/m²(n=55)。金沢市内でも地区差が大きく、金沢駅周辺・香林坊・片町・広坂などの中心部では高額取引が多く、城南・金石・大野など郊外エリアでは相対的に低い水準となります。

主要施設:

  • 商業:金沢百番街(金沢駅直結)、金沢フォーラス、めいてつエムザ、香林坊109、竪町ストリートなど
  • 医療:金沢大学附属病院、石川県立中央病院、金沢赤十字病院など
  • 教育:金沢大学・金沢美術工芸大学・北陸大学など多数の高等教育機関
  • 観光・文化:兼六園・金沢城公園・ひがし茶屋街・武蔵ヶ辻など

賃貸相場(SUUMO 2026年7月10日更新):

間取り 家賃相場(月額)
1K 7.0万円
1LDK 8.9万円
2LDK 11.8万円

出典:SUUMO 石川県金沢市 家賃相場(https://suumo.jp/chintai/soba/ishikawa/sc_kanazawa/

売買市場: 中古マンションの取引中央値は24.6万円/m²(2026Q1、n=25)。第三者機関による2026年版の調査では、金沢市のマンション売却相場は2,284万円・平米単価29.41万円(前年比+11.8%)と報告されています(出典: GMO不動産査定 2026年版 )。全国マンション価格指数の上昇(前年比+16.4pt)と比較すると、金沢市は全国上昇局面において変動を伴いながら追随している状況と言えます。

開発動向: 2025年6月27日、金沢駅から香林坊・片町に至る「金沢駅東地域」(面積59ヘクタール)が都市再生特別措置法に基づく「都市再生緊急整備地域」に指定されました。この指定により金融支援・税制優遇の適用と都市計画手続きの短縮が可能になります(出典: 超高層ビル・都市開発研究所 )。

主な再開発プロジェクトとして、金沢都ホテル跡地(約4,500㎡)の再開発、金沢エムザの建て替え計画、日本銀行金沢支店跡地の再整備、プレーゴ(2025年3月末閉店)跡地の再整備などが進行中・計画中です。中長期的に駅周辺の商業・住宅環境が変化することが見込まれます。

野々市市(金沢隣接・学術住宅都市)

金沢市の西隣に位置する人口約6万人の都市。金沢工業大学のキャンパスがあり、学生・教員・研究者の居住需要がある学術住宅都市です。市街地は金沢市と事実上連続しており、金沢中心部へのバスアクセスも充実しています。

宅地(土地のみ)の2026Q1中央値は9.7万円/m²(n=5)と金沢市を上回る水準が出ていますが、サンプル数が少ないため参考値に留まります。整備された住宅地と金沢市への好アクセスを評価する移住者から選ばれるエリアです。

白山市(金沢南隣・住みやすさ指標上位の住宅都市)

金沢市の南隣に広がる人口約11万人の市。JR北陸本線・北陸自動車道(白山IC)が通り、「山・川・まち・海」の多様な自然環境を持ちます。「住みよさランキング」で継続的に上位に位置する市として知られています。

  • 宅地(土地のみ)中央値:5.2万円/m²(2026Q1、n=34)→ 金沢市の約61%の水準
  • 宅地(土地と建物)中央値:6.1万円/m²(n=21)

主要施設として、白山市民病院(急性期・地域医療)が立地し、市内各所にスーパーマーケット(アルビス・バロー等)が整備されています。工業系企業の立地も多く、地元就業の場としての機能も持ちます。移住者向けの住宅取得補助制度(令和7年度)も設けられており、県の支援金と合わせた申請が可能です。

小松市(北陸新幹線停車・小松空港隣接の工業都市)

人口約10万人の工業都市。コマツ(建設機械)をはじめとする製造業が集積し、安定した雇用環境を持ちます。2024年3月から北陸新幹線が小松駅に停車するようになり、東京方面へのアクセスが向上しました。「多様な働き方ができる自治体ランキング」での上位入賞も報告されています。

  • 宅地(土地のみ)中央値:2.8万円/m²(2026Q1、n=18)→ 金沢市の約33%の水準
  • 宅地(土地と建物)中央値:5.0万円/m²(n=8)

面積の広い戸建て住宅が多く、ゆとりある住環境を求める移住者に適したエリアです。小松空港(羽田・伊丹・新千歳・福岡などへの路線)が立地し、新幹線と組み合わせた多様なアクセスが可能です。

河北郡津幡町・内灘町(金沢通勤圏の中価格帯エリア)

津幡町はIRいしかわ鉄道とJR七尾線が交差する交通の要衝です。2026Q1の宅地(土地のみ)中央値は3.5万円/m²(n=17)、宅地(土地と建物)は6.5万円/m²(n=8)と、金沢市への通勤圏内でありながら土地価格は金沢市の約41%の水準です。

内灘町は金沢市の北に隣接する日本海沿岸の町。宅地(土地と建物)中央値6.3万円/m²(n=7)。海沿いの立地を好む移住者に選ばれることもありますが、津波浸水想定区域(A40)の確認が必要です。

かほく市・能美市(中価格帯の住宅エリア)

かほく市(宅地・土地のみ中央値1.4万円/m²)、能美市(2.2万円/m²)はともに金沢と小松の中間に位置します。大手企業の工場・研究施設が立地するエリアもあり、地元就業者を中心に需要があります。

加賀市(温泉・伝統工芸・移住人気ランキング1位)

人口約6万人の温泉・観光都市。山中温泉・山代温泉・片山津温泉・粟津温泉の4つの温泉街を抱え、九谷焼・山中漆器などの伝統工芸産業が根付きます。2025年最新調査の「移住先として人気の市区町村」ランキングでは全国第1位に選出されており(出典: ねとらぼリサーチ 2025年調査 )、移住希望者の注目が集まっています。

2024年3月より北陸新幹線が加賀温泉駅に停車するようになり、東京・大阪・名古屋方面へのアクセスが向上しました。宅地(土地と建物)中央値は1.4万円/m²(n=9)で、石川県内では低い価格帯に位置します(ただし宅地・土地のみはサンプル数2件のため参考値)。


能登地方の現状(2024年能登半島地震後)

2024年1月1日に発生した能登半島地震は、石川県能登地方に甚大な被害をもたらしました。輪島市・珠洲市を中心に多数の建物が全壊・半壊し、七尾市・穴水町などでも大きな被害が生じました。2024年秋の奥能登豪雨も加わり、インフラ復旧と生活再建は2026年現在も続いています。

能登地方の不動産データを読む際の注意事項:

  • 復興目的の土地売買・行政買い取りが統計に含まれる可能性がある
  • 一般流通物件が少なく、市場として成立しにくい状況がある
  • 被災した建物付き取引が含まれ、単価が極端に低くなるケースがある

2026Q1の取引中央値:七尾市・輪島市ともに宅地(土地のみ)1.2万円/m²と低い水準ですが、これを通常の移住先の相場として単純に比較することは適切ではありません。

移住先として能登地方を検討する場合は、必ず複数回の現地訪問と、各市町の移住相談窓口・復興支援窓口での最新状況確認を行ってください。


石川県の移住支援制度

石川県 移住支援金(いしかわ移住支援事業)

東京圏からUIターンして就業する方を対象とした支援制度です(出典: 石川県 いしかわ移住支援事業 )。

区分 支給額
世帯での移住 100万円
18歳未満の子1人につき加算 100万円/人
単身での移住 60万円

主な対象要件(概要):

  • 住民票を移す直前の10年間のうち、通算5年以上東京23区内に在住または通勤していた
  • 直前に連続して1年以上、東京23区内に在住または通勤していた
  • 石川県内の移住支援金対象法人(「イシカワノオト」掲載求人)に就業した
  • テレワーク・プロフェッショナル人材事業等の条件で対象となるケースもある

移住支援金と起業支援金を組み合わせると最大300万円となる場合もあります。予算上限に達した時点で申請受付が終了することがあるため、移住スケジュールが決まり次第、早めに確認・申請準備を進めることを推奨します。

詳細はいしかわ暮らし情報ひろば(https://iju.ishikawa.jp/ )またはILAC(UIターンサポート石川)の窓口にご確認ください。

能登創生住まい支援金(能登地方・被災者向け)

2024年能登半島地震または2024年奥能登豪雨で「半壊以上」の被害を受けた方が、発災前に住んでいた市町内で住まいを再建する場合の支援制度です(出典: 補助金エージェント )。

区分 上限額
新築・購入 最大300万円
修繕・補修 最大125万円

申請期限は市町によって異なりますが、多くの市町で2028年3月31日まで設定されています。工事完了後の申請が必要なため、計画段階での窓口相談が不可欠です。

各市町の移住支援上乗せ制度

石川県内の各市町が独自の移住支援・住宅補助制度を設けています。

能登各市町の空き家バンク活用補助: 空き家バンク登録物件に賃貸・購入契約が成立した場合、改修費用の補助制度があります。改修費の1/3以内(上限は施工業者の地域によって50〜100万円)、45歳以下の転入者には1人につき20万円加算されるケースがあります(能登町の例)。

制度は年度ごとに変更・終了することがあるため、移住の具体的なスケジュールが決まった段階で各自治体の担当窓口に最新情報を確認してください。


価格トレンド:2025Q1→2026Q1の推移

金沢市 宅地(土地のみ)中央値(万円/m²)

時期 中央値 P25 P75 サンプル数
2025年Q1 7.6 5.7 9.4 118
2025年Q2 8.0 6.4 9.6 108
2025年Q3 8.2 5.7 10.0 122
2025年Q4 8.3 5.5 11.0 96
2026年Q1 8.5 7.0 10.0 55

金沢市の宅地価格は2025年を通じて7.6〜8.3万円/m²で安定推移し、2026Q1に8.5万円/m²と上方に動いています。ただし2026Q1はサンプル数が55件と少ないため、この水準が定着するかどうかは追加データの蓄積を待つ必要があります。P75(75パーセンタイル)は10.0万円/m²で、高額取引が一定数存在し続けています。

白山市 宅地(土地のみ)中央値(万円/m²)

時期 中央値 P25 P75 サンプル数
2024年Q4 4.5 2.3 6.4 44
2025年Q1 5.4 2.7 7.1 41
2025年Q2 4.8 2.4 6.4 41
2025年Q3 5.2 2.9 7.0 48
2025年Q4 4.8 2.1 7.3 48
2026年Q1 5.2 3.3 7.9 34

白山市は4.5〜5.4万円/m²の範囲で推移しており、金沢市の約55〜65%の価格水準が続いています。P25が2.1〜3.3万円/m²と幅があり、立地・地区によって取得しやすい水準の土地も存在します。

全国指数との比較

国土交通省「不動産価格指数」(2010年=100)によると、2025年1月時点の全国住宅総合は144.7(前年比+6.1pt)、マンション(全国)は217.8(前年比+16.4pt)と上昇基調が続いています。

加賀地方(金沢市・白山市)の価格水準は、全国的な上昇トレンドと比較すると緩やかな推移となっています。東京・大阪・名古屋などの大都市圏と比べると、金沢市の中古マンション中央値24.6万円/m²(2026Q1)は首都圏主要エリアより低い水準にあるとみられます(推定)。


移住前に知っておくべきポイント

ハザードリスクの確認

石川県内の物件を検討する際は、以下のハザードリスクを確認することが重要です。

  • A33(土砂災害警戒区域): 能登半島の山地・丘陵地に広く分布するほか、金沢市東部の山際エリアにも指定区域があります。
  • A40(津波浸水想定): 日本海沿岸全域が対象。2024年能登半島地震後に想定区域が見直されているため、最新版のマップで確認することが必須です。
  • 河川洪水・内水氾濫: 金沢市内でも犀川・浅野川などの河川沿い低地は洪水リスクがあります。

国土交通省ハザードマップポータルシステム(https://disaportal.gsi.go.jp/ )で物件単位のリスクを確認できます。

冬の雪と生活コスト

石川県は日本海側気候のため冬季(12〜3月)に降雪があります。金沢市・野々市市・白山市でも積雪10〜30cm程度の降雪が複数回あり、自宅駐車場・玄関前の除雪作業が必要となることが多いです。雪かきの手間・融雪設備の有無・除雪費用も生活コストとして考慮が必要です。移住前に冬季の現地訪問を行い、除雪の実態を確認することを推奨します。

また石川県では自家用車を持つことが生活の基本となるため、駐車場費用・車両維持費(冬用タイヤ代含む)も生活費に加算して計算してください。

中古住宅の購入前調査

石川県内の中古住宅(特に旧耐震基準・1981年以前建築)を購入する場合は、宅地建物取引士による重要事項説明に加え、ホームインスペクター(住宅診断士)による建物調査(インスペクション)の実施を検討してください。能登地方では地震・豪雨後の建物状態の確認がとくに重要です。


よくある質問

Q. 石川県に移住する場合、車は必須ですか?

A. 金沢市の中心部(金沢駅〜香林坊・片町エリア)は路線バスと徒歩でも日常生活はできますが、それ以外のエリア(野々市市・白山市・小松市・能登地方など)は自家用車がほぼ必須です。金沢市内でも郊外の住宅地では車がないと不便です。

Q. 移住支援金は予算切れになることがありますか?

A. 石川県の移住支援金は予算上限があり、年度途中で申請受付が終了することがあります。白山市では令和7年度の制度開始時点で予算上限への注意を促しています。移住時期が決まり次第、早めに申請準備を始めることをお勧めします。

Q. 能登地方の物件は今後の価格動向をどう見ればよいですか?

A. 復興需要による一時的な変動はあり得ますが、人口流出が続く中での長期的な価格予測は不確実性が高い状況です。2026Q1も七尾市・輪島市ともに宅地(土地のみ)1.2万円/m²前後の水準で推移しています。将来の価格動向については宅地建物取引士・不動産専門家にご相談ください。

Q. m²単価から総額はどう計算しますか?

A. 「○○万円/m²」という単価から総額を計算するには、想定面積を掛け合わせます。例えば、白山市で150m²の土地を購入する場合、2026Q1中央値換算で5.2万円/m² × 150m² = 780万円が土地の目安(個別差が大きい)。建物費用はこれとは別途かかります。


データの見方と限界

本記事の価格統計を活用する際の留意事項:

  • サンプル数の少ない市区町村(n≤10)のデータは中央値の信頼性が低く、参考値に過ぎません。
  • 物件種別の違い:「宅地(土地のみ)」は土地だけの取引、「宅地(土地と建物)」は戸建て(中古含む)の取引です。建物の築年数・広さ・状態が個別価格に大きく影響します。
  • 能登地方のデータ:2024年1月の能登半島地震後の取引が含まれており、通常の生活用不動産の相場水準とは異なる可能性があります。
  • 取引価格指数と個別価格の差:実際の取引価格は立地・条件によって大きく異なります。

まとめ

石川県の不動産取引価格は、2026Q1時点でエリアによって大きな幅があります。最も高い金沢市・野々市市(宅地・土地のみ中央値8〜10万円/m²台)から、能登地方・加賀市・志賀町(0.1〜1.2万円/m²台)まで、同じ県内でも10倍以上の差があります。

移住先エリアを選ぶ際の判断軸を整理すると:

  • 金沢市: 都市機能・医療・教育が県内最大規模。2025年に都市再生緊急整備地域に指定され今後の再開発も進む見通し。賃貸1K 7万円前後・マンション売却相場29万円/m²台
  • 野々市市: 金沢市隣接の学術住宅都市。利便性は金沢市と同等以上だが価格水準も高め
  • 白山市: 金沢市の約60%の価格水準。住みやすさランキング上位。広さのある土地取得に適する
  • 小松市: 北陸新幹線停車・小松空港隣接。製造業の安定した雇用環境。金沢市の約33%の価格水準
  • 加賀市: 移住先人気ランキング全国1位(2025年調査)。温泉・伝統工芸の小都市。価格は石川県内低水準域
  • 能登地方: 2024年能登半島地震からの復興途上。価格は低いが、移住前に必ず現地確認と最新情報確認が必要

石川県・各市町の移住支援金(世帯100万円+子育て加算)および能登地方の能登創生住まい支援金(新築・購入最大300万円)も積極的に活用を検討してください。移住前の現地調査・専門家相談・ハザードマップ確認を経た上で、移住先の選定と不動産取得を進めることを推奨します。

本記事は参考情報です。実際の取引判断は宅地建物取引士にご相談ください。


出典・参考情報