はじめに — 石川県で「これから家が増えるのか・減るのか」を知りたい方へ

石川県で不動産を購入・売却・賃貸しようとするとき、「これから住宅がどれだけ供給されるか」は価格動向を読む重要な先行指標です。新設住宅着工戸数は、住宅市場の供給側をリアルタイムに示す経済指標であり、着工が増えれば将来の供給増加(価格下押し圧力)を、減少すれば供給不足(価格上昇圧力)を示唆します。

石川県は2024年1月1日の能登半島地震(最大震度7)によって住宅市場が大きく揺さぶられました。被災地(能登半島北部)と非被災地(金沢・白山・小松等)で着工の動向が正反対に近い推移をたどったこと、建設コストの高騰が全国最低水準を更新した2025年の住宅着工に追い打ちをかけたこと——これらを理解したうえで不動産の判断をすることが、石川県ではとりわけ重要です。

本記事では国土交通省の住宅着工統計(石川県・2023〜2025年)と不動産情報ライブラリの取引価格データ(2026Q1まで)をもとに、石川県の住宅着工の現状を詳しく解説します。

  • 石川県の不動産価格は今後上がる?下がる? → 加賀地方(金沢市等)と能登地方では方向性が異なります(本記事で詳説)
  • 能登エリアの住宅着工は回復しているか? → 復興公営住宅3,058戸の整備は2026年夏から段階的に入居開始予定(本記事で詳説)
  • 賃貸マンション・アパートは増えているか? → 2025年は貸家着工が持家に比べ抑制継続(本記事で詳説)

全国・石川県の不動産市況概観

2025年は全国で62年ぶりの着工最低水準

国土交通省が2026年1月に発表した「建築着工統計・令和7年計」によると、2025年通年の新設住宅着工戸数は**74万667戸(前年比−6.5%)**と、1963年以来62年ぶりの過去最低水準を更新しました。持家・貸家・分譲住宅のすべてが減少し、3年連続のマイナスとなっています。

主な要因として、建設資材費の高騰(2015年比で約40%増)、労務単価の継続上昇、住宅ローン金利の上昇局面への転換、そして人口減少による実需縮小が挙げられています。これは石川県に限った話ではなく、日本全体の構造的な住宅着工抑制として理解する必要があります。

全国不動産価格指数の推移

国土交通省の不動産価格指数(2010年=100)は上昇が続いています。供給は減っているが価格は上がるという状況は、特に都市部(金沢市など)で顕著です。

住宅総合(全国) マンション(全国) 住宅地変化率
2020 113.9 153.4 −0.7%
2021 120.7 165.2 −0.5%
2022 130.9 182.1 +0.1%
2023 134.8 191.4 +0.7%
2024 138.6 202.5 +0.9%
2025 144.7 217.8

石川県の特殊事情 — 地震と復興の二重構造

石川県では2024年1月1日の能登半島地震が住宅市場に大きな構造変化をもたらしました。被災地(能登半島北部)では住宅の解体・撤去が先行し、新たな着工は応急仮設住宅(プレハブ系、6,882戸)と復興公営住宅(3,058戸、整備中)が中心です。一方、金沢市・白山市など加賀地方では通常の住宅需要が継続し、着工数の回復局面が続いています。


石川県の住宅着工戸数データ詳細

月次データ:2023年〜2024年(石川県・計)

以下は国土交通省住宅着工統計の石川県データです(出典: 国土交通省 建築着工統計)。

年月 着工戸数(計) 着工戸数(貸家)
2023年1月 321 99
2023年2月 394 129
2023年3月 488 165
2023年4月 471 136
2023年5月 433 116
2023年6月 494 167
2023年7月 535 173
2023年8月 480 144
2023年9月 448 158
2023年10月 494 220
2023年11月 465 193
2023年12月 378 117
2023年合計 5,401 1,817
2024年1月 247 57
2024年2月 277 63
2024年3月 306 26
2024年4月 412 101
2024年5月 407 117
2024年6月 467 125
2024年7月 533 173
2024年8月 454 126
2024年9月 546 185
2024年10月 489 122
2024年11月 594 117
2024年12月 457 135
2024年合計 5,189 1,347

2023年の年間合計5,401戸から2024年は5,189戸へ前年比−212戸(−3.9%)の減少。地震の影響が大きかった2024年Q1の落ち込みが全体を下押ししたかたちです。

2025年月次データ:持家・貸家・分譲の内訳付き

2025年4月以降の月次データは持家・貸家・分譲の内訳が公開されており、住宅市場の構造変化を読み取ることができます(出典: 石川県 新設住宅着工統計)。

年月 持家 貸家 分譲 前年同月比
2025年4月 460 271 133 56 +11.7%
2025年5月 187 144 24 19 −54.1%
2025年6月 348 271 50 27 −25.5%
2025年7月 447 312 69 64 −16.1%
2025年8月 511 308 160 43 +12.6%
2025年9月 499 319 105 72 −8.6%

2025年5月の急落(187戸)について

2025年5月の187戸(前年同月比−54.1%)は、2024年3月(306戸)を超えた激しい落ち込みです。主な要因として、建設資材価格の高止まりと労務費の上昇による事業採算性の悪化、そして住宅ローン金利引き上げへの懸念から着工を先送りする動きが重なったと考えられます(推定)。特に貸家がわずか24戸にとどまったことは、賃貸住宅オーナーの投資意欲の冷え込みを示しています。

持家は底堅い

内訳で注目すべきは持家部門の底堅さです。2025年7月(312戸)・8月(308戸)・9月(319戸)と持家は安定した水準を保っており、石川県内での自己居住用住宅の需要が継続していることを示しています。加賀地方では移住促進策や北陸新幹線延伸効果もあり、持家取得意欲が維持されていると考えられます(推定)。

2026年6月の急回復

2026年6月には674戸(前年同月比+93.7%増)と急伸しています。2025年5月〜7月の落ち込みから1年後の反動増と、復興需要の着地・能登地方での復興公営住宅建設着手の本格化が重なった可能性があります(推定)。


2024年の地震後フェーズ分析

2024年1月1日の能登半島地震は、石川県の住宅着工に明確な転換点をもたらしました。着工数の推移は以下の3つのフェーズで理解できます。

フェーズ1(2024年1〜3月): 急減期 地震直後の混乱・建設人材の被災地集中・消費者心理の悪化が重なり、着工数が前年比30%超の落ち込みを記録しました。

期間 2023年 2024年 前年比
1月 321 247 −74戸(−23.1%)
2月 394 277 −117戸(−29.7%)
3月 488 306 −182戸(−37.3%)
Q1合計 1,203 830 −373戸(−31.0%)

特に貸家の落ち込みが顕著で、2024年3月の貸家着工はわずか26戸と前年(165戸)の16%水準にとどまりました。

フェーズ2(2024年4〜6月): 底打ち・横ばい期 前年比−8%程度まで落ち込みが縮小。市場の様子見が続く中、加賀地方での通常着工が再開し始めた時期です。

期間 2023年 2024年 前年比
Q2(4〜6月) 1,398 1,286 −112戸(−8.0%)

フェーズ3(2024年7〜12月): 回復・超過期 Q3(7〜9月)から前年比をプラスに転じ、Q4(10〜12月)では+15.2%まで回復しました。

期間 2023年 2024年 前年比
Q3(7〜9月) 1,463 1,533 +70戸(+4.8%)
Q4(10〜12月) 1,337 1,540 +203戸(+15.2%)

2024年11月の594戸は2023〜2024年を通じた月次最高値であり、復興需要および加賀地方の通常住宅需要が重なった結果とみられます(推定)。


建設コスト上昇と住宅着工への構造的影響

資材費・労務費の高騰

2025年の全国住宅着工が62年ぶりの最低水準を記録した背景には、コスト面の構造的な問題があります。

  • 建設資材費: 2025年6月時点で2015年比約40%増。鉄筋・木材・設備機器など幅広い資材で価格上昇が継続
  • 労務費: 人手不足と2025年11月からの「労務費基準」施行(著しく下回る見積の締結禁止)により、今後も上昇見込み
  • 総工事費: 2021〜2024年の間に21〜24%上昇(推定)

石川県では特に、能登半島地震後の被災地復旧に多くの建設労働者が投入されたことで、加賀地方での一般住宅向け人材・資材の逼迫が続きました。復興公営住宅の入札不調が相次いでいる(被災地支援報道)ことも、コスト上昇の深刻さを示しています。

貸家着工の低迷

コスト上昇の影響が最も直撃しているのは貸家(賃貸住宅)部門です。持家は自己居住が前提なので着工せざるを得ない需要が存在しますが、貸家は収益計算が前提のため、建設コスト高と家賃相場の乖離が拡大するほど新規着工が抑制されます。

2024年の石川県貸家着工(1,347戸)は2023年(1,817戸)比で−25.8%と大幅に減少。2025年の月次データでも貸家は低水準が続いており(5月24戸、6月50戸、7月69戸)、賃貸住宅の新規供給は構造的に抑制されている状況です。

この貸家着工の抑制は、賃貸住宅の需給引き締まりを通じて、石川県主要部の賃料水準にやや上昇圧力をかけている可能性があります(推定)。


能登半島の復興住宅整備と市場動向

仮設住宅から恒久住宅へ:進捗の現状(2026年8月時点)

2024年1月1日の能登半島地震(最大震度7)では、輪島市・珠洲市・七尾市・穴水町・能登町等で甚大な被害が発生しました。2024年12月23日までに必要戸数6,882戸の応急仮設住宅(建設型)がすべて完成しましたが、2025年11月時点でもなお約1万9,000人が仮設住宅での生活を余儀なくされています(うち約5,000人は金沢市や新潟県等のみなし仮設)。

2025年末の調査では仮設住宅入居者の66%が原則2年の入居期間満了までに退去の見通しが立っていないと回答しており、恒久住宅への移行が大きな課題となっています。

復興公営住宅3,058戸の整備状況

災害公営住宅(復興公営住宅)については、石川県と富山県の10市町で計3,058戸の整備が計画されています。

  • 2026年5月31日時点: 珠洲市・能登町・穴水町・七尾市・中能登町・羽咋市・氷見市で計約280戸の建設工事が着手済み
  • 最初の入居開始: 2026年夏ごろ予定(一部地区)
  • 遅延リスク: 建設資材費・人件費の高騰による入札不調が続いており、2027年度以降にずれ込む地域もある見込み(内閣府資料)

この3,058戸は一般の不動産市場(分譲・賃貸)とは別枠の行政主導整備であり、現在の着工統計の一部に組み込まれる場合がありますが、市場メカニズムとは異なる供給として理解する必要があります。

深刻な人口流出

能登半島地震の甚大被害を受けた4市町(輪島市・珠洲市・能登町・穴水町)では、地震前の2023年12月時点の人口約5万5,000人が、2024年11月には約5万1,000人に減少し、1年間で約7.8%の人口流出が生じています。輪島市では小中学生が1年間で約3割減少するなど、子育て世帯の流出が特に深刻です。

人口の減少は中長期的な住宅需要の縮小につながるため、能登エリアにおける新築住宅の市場回復は、人口動態の改善なしには困難な状況が続いています(推定)。


金沢・加賀地方の開発・市場動向

片町四番組再開発(金沢市中心部)

金沢市の中心市街地で大規模な市街地再開発が進行しています。「片町四番組海側地区第一種市街地再開発事業」は、野村不動産が主導し、2024年7月1日に金沢市より都市計画決定の告示を受けました。

  • 施行区域: 石川県金沢市片町二丁目、約0.4ha
  • 主要用途: 商業・住宅・ホテル・駐車場(複合型)
  • スケジュール: 2025年度 再開発組合設立認可 → 2026年度 権利変換計画認可 → 2027年度 解体・新築着工 → 2030年度 竣工予定

中心部での大型複合ビル竣工は、周辺マンション・賃貸需要に影響をもたらす可能性があります。金沢市中心部(片町・香林坊周辺)の不動産市場では、この再開発事業の進捗を中期的に注目する必要があります。

北陸新幹線延伸と移住需要

2024年3月の北陸新幹線敦賀延伸以降、福井・嶺北エリアとのアクセス改善が進み、金沢・白山・小松エリアへの移住・定住需要が一定程度継続しています(推定)。石川県・金沢市は移住・定住支援策(住宅取得補助等)を継続しており、持家着工の底堅さにつながっていると考えられます(推定)。


市区町村別取引価格と着工動向の対照(2026Q1)

住宅着工の動向を、現在の取引価格と照合することで市場の方向性が確認できます。以下は国土交通省 不動産情報ライブラリの2026年Q1(1〜3月)データです。

加賀地方(着工回復中)

市区町村 物件種別 中央値(万円/m²) サンプル数 P25 P75
金沢市 中古マンション等 24.6 n=25 12.6 44.0
金沢市 宅地(土地) 8.5 n=55 7.0 10.0
金沢市 宅地(土地と建物) 10.9 n=77 6.6 20.0
野々市市 宅地(土地) 9.7 n=5 8.7 9.9
白山市 宅地(土地) 5.2 n=34 3.3 7.9
白山市 宅地(土地と建物) 6.1 n=21 3.0 13.0
小松市 宅地(土地) 2.8 n=18 2.0 4.4
小松市 宅地(土地と建物) 5.0 n=8 0.9 10.5
河北郡津幡町 宅地(土地) 3.5 n=17 0.9 4.4
河北郡内灘町 宅地(土地と建物) 6.3 n=7 3.5 11.2

金沢市の中古マンション中央値は2025Q4(26.7万円/m²)から2026Q1(24.6万円/m²)へやや軟化しています。ただし、P25が12.6万円/m²、P75が44.0万円/m²と分布の幅が広く、立地・築年数・設備グレードによる格差が大きい点に注意が必要です。宅地(土地と建物)の中央値10.9万円/m²は2025Q4と同水準で安定しています。

能登地方(復興中・低水準継続)

市区町村 物件種別 中央値(万円/m²) サンプル数 備考
七尾市 宅地(土地) 1.2 n=9 2024年地震の影響あり
七尾市 宅地(土地と建物) 0.7 n=2 サンプル少・参考値
かほく市 宅地(土地) 1.4 n=8
加賀市 宅地(土地と建物) 1.4 n=9

七尾市では宅地(土地と建物)が中央値0.7万円/m²(サンプルn=2)と低水準です。ただしサンプル数が少なく、この数値の統計的信頼性は限定的です。能登エリアの取引価格は、市場の実勢よりも地震後の特殊取引(被災物件の処分等)を多く反映している可能性があります(推定)。


ハザードリスクと着工エリアの分布

石川県内の住宅着工は、ハザードリスクが低いエリアに集中する傾向があります(推定)。

  • A33(土砂災害警戒区域): 能登半島・加賀山間部に広く分布。指定区域内では建物の建築に行政の許可・勧告が必要なケースがある
  • A40(津波浸水想定): 日本海沿岸全域が対象。2024年能登半島地震後に津波浸水想定が見直され、沿岸部での新規着工の判断に影響を与えています(推定)
  • A49(高潮): 石川県分のデータは国土数値情報に未収録(データ未整備)

2024年1月1日の能登半島地震では最大4m超の津波が石川県沿岸を襲い、国土交通省による津波浸水想定の見直し作業が進められています。沿岸部での新規着工を検討する場合は、最新のハザードマップを必ず確認してください(出典: 石川県 防災計画)。


購入者・投資家向けよくある質問

Q. 石川県の住宅価格はこれから上がる?下がる?

エリアによって見方が大きく異なります。

金沢市・白山市(加賀地方中心部): 着工回復傾向(特に2024年Q4・2026年6月の急伸)は、将来の新築供給増加を示唆します。供給増は中古市場に対して価格抑制圧力となる可能性があります(推定)。ただし建設コスト上昇で新築価格自体は高止まりしており、価格の大幅下落には至りにくいとも考えられます(推定)。

能登地方(七尾・輪島・珠洲等): 人口流出(奥能登4市町で−7.8%)と仮設住宅から恒久住宅への移行の遅れが重なり、通常の市場メカニズムが機能しにくい状態が続いています。復興公営住宅の整備完了(段階的に2026年夏以降)後に需給が一定程度整理されると考えられますが(推定)、市場の正常化には数年単位の時間軸が必要です。

Q. 貸家(アパート・賃貸マンション)投資は今どうか?

石川県の貸家着工は2023年の1,817戸から2024年の1,347戸に−25.8%落ち込み、2025年も月次で低水準が続いています(5月:貸家24戸、6月:50戸)。新規供給が抑制されているため、既存賃貸物件の稼働率は一定水準を保っていると考えられます(推定)。ただし、建設コストの大幅上昇により新規物件の建設原価が高騰しているため、投資採算の厳しさも増しています。賃貸住宅の新規投資判断は賃料水準・空室率の詳細調査のうえ慎重に行うことが重要です。

Q. 着工から購入・入居まで何ヶ月かかる?

一般的に戸建住宅で3〜6ヶ月、マンションで12〜24ヶ月程度の工期がかかります。2024年〜2025年の石川県内では建設労働者の能登被災地集中と資材調達遅延により、通常より工期が長くなるケースがあったとの情報もあります(推定)。

Q. 能登エリアの物件を検討してよい?

2024年1月1日の能登半島地震の影響が残る能登エリア(七尾市・輪島市・珠洲市・能登町・穴水町等)での物件購入には、以下の確認が必要です。

  • 公費解体の有無・完了状況: 被災建物の公費解体は2025年〜2026年にかけて進行中
  • ライフライン復旧状況: 水道・ガス・道路等のインフラ復旧状況は市町ごとに異なる
  • ハザードマップの最新版: 津波浸水想定の見直し後マップを使用すること
  • 宅地建物取引士への相談: 重要事項説明で地震被害歴・修繕歴の告知を必ず確認

住宅着工統計の見方・データの限界

本記事で使用した住宅着工統計の制限と注意点です。

  • 集計単位: 石川県全体の合計であり、市区町村別・地区別の内訳は本記事未収録
  • 復興公営住宅の扱い: 行政による直接整備は統計の「計」に含まれる場合があり、通常の民間着工と混在する可能性あり
  • 月次変動: 冬季(1〜2月)は着工が少なく、3月(年度末)・7月(建設ピーク)・11月(年末前)に着工が集中する季節パターンがある
  • 2025年5月の急落: 前年比−54.1%は異常値に近く、翌月以降の反動も含めた3ヶ月移動平均での傾向把握を推奨

まとめ

石川県の新設住宅着工戸数は、2023年(5,401戸)→2024年(5,189戸)と縮小し、2025年は月次でも5月の急落(187戸)など全国的な着工抑制の流れを受けた動きが続いています。背景には2024年能登半島地震の影響(建設人材・資材の被災地集中)と、全国共通の建設コスト高騰(資材費2015年比+40%、全工事費+21〜24%)の二重要因があります。

一方で、2026年6月には674戸(前年同月比+93.7%)と急伸しており、能登復興需要の本格化と加賀地方の持家需要回復が重なった可能性があります(推定)。

能登半島の復興については、2026年8月時点で復興公営住宅(計3,058戸)の建設着手が始まったばかりで(約280戸着工済み)、最初の入居開始は2026年夏から段階的となる見込みです。仮設住宅から恒久住宅への移行には数年規模の時間がかかると考えられ、能登エリアの不動産市場正常化の見通しは引き続き不透明な状況です。

取引価格の面では、金沢市の中古マンション中央値が2026Q1に24.6万円/m²(2025Q4の26.7万円/m²からやや軟化)となっており、新築供給増と金利上昇の影響が一部に出ている可能性があります(推定)。

住宅着工データは不動産市場の供給側を理解するための重要な先行指標です。購入・売却・投資の判断にあたっては、本記事のデータを参考にしつつ、宅地建物取引士や不動産の専門家に相談することを推奨します。

本記事は参考情報です。実際の取引判断は宅地建物取引士にご相談ください。


出典・参考情報